世界知的所有権機関(WIPO)が発表した2019年の国際特許出願件数によると、中国がアメリカを追い抜き初めて世界トップに立った。

2019年、PCTによる国際特許出願は5.2%(出願265,800 件)増加し、商標の国際登録に関するマドリッド制度による国際商標出願は5.7%(出願64,400件)増加した。意匠の国際登録に関するハーグ協定による意匠出願は10.4% の増加(21,807件の意匠)を示した。

・上位PCT出願国

2019年、上位5位のPCT出願国は、中国(PCT出願58,990 件)、アメリカ(57,840件)、日本(52,660件)、ドイツ(19,353件)、韓国(19,085件)だった。2019年、アジア各国の出願が全PCT出願の52.4%を占め、欧州(23.2%)と北米(22.8%)の割合はそれぞれ4分の1以下となった。

・上位PCT出願人

2019年、中国拠点の通信機器最大手であるファーウェイは、4,411件のPCT出願が公開され、3年連続で出願企業の首位となった。上位10位の出願人は中国企業4社、韓国企業2社、ドイツ、日本、スウェーデン、米国から各1社で構成されている。上位10位の出願人のうち 6社(エリクソン、OPPO、ファーウェイ、LGエレクトロニクス、サムソン電子、クアルコム)の出願は、主にデジタルコミュニケーションによるものだった。

【2019年PCT出願人TOP10】

図表:WIPO:国際特許出願、中国が初の首位

【2019年PCT中国出願人TOP10】・上位テクノロジー

図表:WIPO:国際特許出願、中国が初の首位

テクノロジー分野においては、コンピューター技術 (全体の8.7%)が公開されたPCT出願の大部分を占め、これにデジタルコミュニケーション(7.7%)、電子機器(7%)、医療技術(6.9%)、測量(4.7%)が続いた。上位 10 位のテクノロジーのうち、半導体 (+12%)、コンピューター技術(+11.9%)は2019年において最も高い成長率で拡大した分野だった。

・上位マドリッド制度出願国

2019年、WIPOのマドリッド制度を使用して国際商標出願を最も多く行ったのはアメリカを拠点とする出願人(10,087 件)だった。これに、ドイツ(7,700 件)、中国(6,339件)、フランス(4,437件)、スイス(3,729件)を拠点とする出願人が続いた。上位15 か国のうち、トルコ(+37.8%)、ロシア(+15.6%)、アメリカ(+14.3%)、スイス(+10.2%)が二桁成長を記録した。それに対して、イタリア(–16%)は急激な減少を示した。

・上位マドリッド制度出願⼈

フランスのロレアルが189件の出願で上位出願人リストの首位となり、これにスイスのノバルティス (135件)、中国のファーウェイ(131件)、インドの Nirsan Connect Private Limited(124件)、ルクセンブルクのRigo Trading(103件)が続いた。2019 年、Nirsan Connectは2018年の出願件数に対して82件増加し、第22位から第4位まで順位を上げた。中国およびインドからの出願が出願人の上位5位に入ったのは初めてのこととなった。

・上位分野

国際出願において最も多く指定された分野はコンピューターおよび電子機器(全体の10.1%)であり、その次にビジネスのサービス(8.3%)、技術サービス (6.7%)となった。上位10位の分野のうち、医薬品およびその他の医療用製剤(+12.4%)、教育・トレーニング・エンターテイメント・スポーツ・文化活動 (+9.6%)は最も急速な成長を示した。

4,487件の意匠を出願したドイツは引き続き、国際意匠制度の最大出願国となった。2019年、韓国(意匠 2,736件)はスイス(2,178件)を追い越して、ハーグ制度第2位の出願国となった。イタリアおよびオランダは、それぞれ1,994件および1,376件で4位、5位となった。上位5か国の中で、韓国(+77.1%)、イタリア(+58.1%)が最も急速に成長した一方で、スイス (-11.2%)は急激な減少を示した。

・上位ハーグ制度出願人

韓国のサムソン電子は929件の意匠登録が公開され上位出願人リストの首位となり、これにオランダの Fonkel Meubel marketing(859件)、韓国のLGエレクトロニクス(598件)、ドイツのフォルクスワーゲン (536件)、米国のプロクター・アンド・ギャンブル (410件)が続いた。上位10位の出願人リストは、イタリア、オランダ、韓国、米国から各2社、フランスおよびドイツから各1社で構成された。

・上位分野

録音・通信機器に関する意匠(13.6%)が2019年の意匠全体の大部分を占め、それに家具装飾品 (10.1%)、輸送手段(9.4%)、包装および容器 (6.4%)、照明器具(6.2%)が続いた。上位10位のうち、録音・通信機器(+46.4%)および服飾 (+35.1%)が最も急速な成長を示した。

ソース:https://www.wipo.int/pressroom/en/articles/2020/ article_0005.html