最近、中国特許庁(CNIPA)は2021年中国特許調査報告書を発表しており、現段階における中国知財権保護の次の4つの新特徴を示した。

1.特許権が侵害された特許権者の割合は低下し続けている。

2021年に特許権が侵害された特許権者の割合は7.2% であり、前年より3.6%低下し、2017年以来の最低値となった。中国の特許侵害が多発しやすいという問題がさらに改善された。

【中国特許権が侵害された特許権者の割合(%)】

図表:中国知財権保護の新特徴

2.中国の特許侵害事件の高額賠償判決の割合は明らかに上昇した。

【中国特許侵害訴訟事件に係る賠償金額、訴訟調停または和解の金額の分布図】上表に示すように、2021年に、中国特許侵害訴訟事件において、裁判所によって判決された賠償金額、訴訟調停または和解の金額が100万元以上の割合は16.3%であり、前年より9.0%増加した。中国知財権侵害に係る違法コストが引き続き引き上げられたことを示している。

図表:中国知財権保護の新特徴

3. 特許権者(企業)の権利行使ルートがもっと多様化になっている。

2021年、中国で特許権が侵害された特許権者は裁判所への提訴、行政処分、仲裁・調停などを利用して権利行使することを選んだ割合はそれぞれ 30.8%、21.5%、18.6% であり、前年より 4.4%、 2.8%、2.2%増加した。その中、特許権者の48.3% が2つ以上の権利行使ルートを選んだ。これは、中国の知的財産権紛争の多元化解決メカニズムが整備されていることを示している。

4. 特許権者(企業)は特許侵害にもっと積極的に対応するようになった。

2021年に、特許権が侵害された中国企業が権利行使措置を取った割合は76.4%であり、前年より 2.5%増加し、2017年より11.8%増加した。企業規模別に見ると、大・中・小企業が権利行使措置を取った割合はそれぞれ97.7%、91.7%、81.0%であり、前年より0.5%、5.9%、7.1%増加し、中小企業の権利行使の意識は明らかに向上した。

5. 海外知的財産権紛争に巻き込まれた中国企業の割合は急速に上昇している。

2021年に、海外知的財産権紛争に巻き込まれた中国企業の割合は3.0%で、前年の4倍近くであった。その中、大・中・小企業の割合はいずれも前年よりも伸びており、とりわけ、大企業の伸び率は最も高く、前年より6%増加して、8.7%に達した。また、調査によると、海外知的財産紛争の 71.8%が製造メーカで発生したことがわかった。知的財産権はますます国際経済貿易摩擦と産業チェーン・サプライチェーン競争の焦点となっている。

出所:http://www.iprdaily.cn/news_31733.html