中国では、商標審査部門と商標審判部門とでは、商標の登録出願における審査基準には異なるところがあるのでしょうか。
商標登録出願に対する拒絶査定は商標局の審査部門によって作成され、拒絶査定不服審判は商標局の審判部(中国では「評審部門」という)により取り扱われます。理論上、審査部門および審判部はいずれも商標法、商標法実施細則、商標審査及び審理基準に基づいて審査・審理を行いますが、実務的には一定の区別が存在します。商標局の審査官による審査は、主に審査官個人担当のアプローチをとります。一方、拒絶査定不服審判においては、合議体制による多数決の原則での審議がなされます。また、商標の審査は一定の主観性が存在し、審査官によって得られた結果が完全に異なる場合があります。
当時、中国では、商標登録出願の審査期間が4か月に短縮されていました。この短い審査期限の関係で、審査官は審査の段階で効率をより重視し、商標や商品・役務の類否判断について、通常、完全に審査基準および類似商品・役務区分表に基づいて審査を行います。また、審査官は登録出願の提出資料のみを審査対象とし、他の状況を考慮することはありません。それに対して、拒絶査定不服審判の段階では、出願人(請求人)は自分の請求を支持するような詳細な資料(たとえば、商標の歴史的経緯、独創性、実際の使用状況などの資料)を提出できます。審判官はこれらの資料に基づいてより全面的に審理を行います。
商標審査の主観性、審査と審判のアプローチの違い、審査対象となる資料の違いによって、出願人が拒絶査定不服審判を請求することで商標出願の登録が認められる可能性があります。


