広東省高級人民法院は2013年10月、華為(Huawei)が米国の無線通信技術・特許企業InterDigital(IDC)を相手に起こした独占禁止訴訟で、IDCの独占行為を認め、2,000万元の損害賠償を命じる終審判決を下しました。判決結果は同月28日に報じられました。
本件は国際的な注目を集めました。中国初の標準必須特許に関する事件、不合理な特許使用料による市場支配的地位の濫用を認定した初の中国判決、そしてFRAND、すなわち公正・合理的かつ非差別的なライセンスの原則を判断の基礎に用いた初の事件として報じられました。
紛争の背景には米国での手続がありました。IDCは2011年7月、華為の3G製品が自社の7件の特許を侵害するとして、米国国際貿易委員会(ITC)に申立てを行うとともに、米国裁判所に民事訴訟を提起しました。2013年1月には、華為などの3G・4Gモバイル機器を対象とする調査も開始されました。華為は2011年12月6日、広東省深圳市の中級人民法院に独占禁止訴訟を提起し、行為の停止と2,000万元の損害賠償を求めていました。
広東省高級人民法院は、IDCによる不公正な高価格設定を問題とする華為の主張を認めました。主な理由は次の三点です。
第一に、IDCが華為に行った4回の提示価格はいずれも他社に認めた価格を明らかに上回り、100倍に達するものもありました。
第二に、世界の携帯電話販売台数がAppleやSamsungを大きく下回る華為に、このような高額の使用料を求めることには正当性・合理性がありませんでした。
第三に、IDCは華為の特許を無償で利用することを要求し、米国関税法第337条に基づく調査や訴訟を用いて、華為に無償のクロスライセンスを認めるよう圧力をかけていました。同条の調査は、輸入製品による知的財産権侵害などを対象とします。
裁判所は、この不公正な高価格設定が独占行為に当たり、華為の権利を侵害すると判断しました。
