「唯依及び図」商標 (以下、係争商標という) をめぐって、新安特電線ケーブル工場(以下、新安特工場という)は、フランスのルイ・ヴィトンマリテ有限会社(以下、ルイ・ヴィトンという)と4年間にわたる審決取消訴訟を繰り広げ、その結果ルイヴィトン社が勝訴した。

係争商標第9291725号「唯依及び図」は新安特電線ケーブル工場が2011年4月1日に出願し、指定商品はプラグ、ソケット、その他の電気接続器等、類似群0912・0913です。ルイ・ヴィトンの引用商標1・G749782は2000年12月18日の登録/出願で、指定商品は光学機器及び装置、類似群0911です。引用商標2・第241081号は1985年2月18日の登録/出願で、指定商品は旅行かばん、スーツケース、財布等、類似群1801~1805です。

【事件の概要】 2011年4月に、新安特工場が中国商標局(以下、商標局)に係争商標の商標出願を行い、2012年5月に9類のプラグ、ソケットなどの指定商品において登録された。

2015年12月、ルイ・ヴィトンは係争商標に無効審判を請求し、以下のように主張した。

係争商標と上図の引用商標1の「LV」商標は類似商品に使用された類似商標である。上図の引用商標2の「LV」商標が著名商標と認定されているので、係争商標は引用商標2の「LV」商標に対する悪意のある複製と模倣であり、その登録と使用は消費者の誤認を招いている。【審決の判断】商標評審委員会(日本の審判部に相当)は次のとおり判断した。

係争商標と引用商標1は全体構成、呼称の面で差があり、類似商標を構成していない。また、係争商標と引用商標1の指定商品が類似商品に該当しないので、両商標は類似商品に使用される類似商標とはなりえない。ルイ・ヴィトンが提出した証拠は、引用商標2の知名度が高いことを証明できるが、係争商標と引用商標2は全体的に大きく異なり、類似商標にはならない。さらに、係争商標の使用商品とルイ・ヴィトンの「LV」商標を使用している有名なバッグ類商品との区別が大きく、公衆を誤認しにくいと考えられる。

上記により、商標評審委員会は係争商標の登録を維持する旨の審決を下した。

ルイ・ヴィトンは審決を不服として、北京知的財産裁判所に審決取消訴訟を提起した。

【一審判決】北京知的財産裁判所(一審裁判所)は係争商標と引用商標が文字の構成、全体的な外観、視覚効果などにおいてとても類似しているので、類似商標を構成していると判断した。

また、一審裁判所は、ルイ・ヴィトンが提出した証拠資料は、係争商標の出願日前に、引用商標2が中国で既に持続的かつ広範な宣伝と使用を行っており、関連公衆の中で高い知名度を持っており、すでに著名商標になっていることを証明していると認定した。

係争商標は引用商標2と比べて文字の構成、全体の外観と視覚効果などの面で非常に近く、引用商標2の複製と模倣を構成している。係争商標と引用商標2の使用商品は類似商品ではないが、引用商標2のバッグ類商品における知名度に基づいて、係争商標の使用は公衆を誤認させ、ルイ・ヴィトンが著名商標権者としての利益の損害につながっていると認定した。

上記により、裁判所の一審判決は商標評審委員会の審決を撤回し、新たな審決を下すよう命じた。商標評審委員会は不服として、北京市高等裁判所に控訴した。【終審判決】北京市高等裁判所は、一審裁判所と同様の理由により、商標評審委員会の控訴を却下し、一審判決を維持した。ソース:https://www.zhiqianqiu.com/xwxq/1199.html

図 1:「唯依及び図」vs「LV」をめぐる商標訴訟事件
図 1:「唯依及び図」vs「LV」をめぐる商標訴訟事件