中国で商標が登録された場合、商標権者は商標の専用権を取得し、自ら使用することも、他者に使用を許諾することもできますが、それらの使用中は法律規定に従わなければなりません。規定に反した場合、是正命令・罰金・取り消し、さらには無効審判を受けるリスクがあります。したがって商標権者は、以下の点に注意すべきです。
登録範囲内での使用
登録商標の専用権は、登録が認められた商標と指定商品に限定されます。指定範囲外の商品について商標専用権を取得する場合は、別途登録出願が必要です。指定範囲外の商品に使用する場合は未登録商標の使用に当たり、登録表示を付してはなりません。
欺瞞的な使用の禁止
欺瞞的な使用行為とは、登録商標を商品名、広告スローガン、商品の包装・装飾などと組み合わせて使用し、公衆に商品の品質、産地、製造工程などの特徴について誤認を生じさせる行為のことです。
登録情報の無断改竄の禁止
登録情報の無断改竄行為には、登録商標、商標登録者の氏名、住所などを自ら変更し、商品の品質などの特徴について公衆に誤解を招いたり、他人の商標に便乗するために情報を改竄したりする行為が含まれます。
指定商品の一般名称化の防止
登録商標は、目立つ位置で使用するか、登録マーク「Ⓡ」を付して使用し、商品名や説明的な用語と混同されないようにしてください。そうしないと、次第に商品の一般名称として浸透し、商標が有すべき識別性を失うおそれがあります。
3年間連続不使用を避ける
登録商標が正当な理由なく3年間連続して使用されなかった場合、誰でも中国商標局に登録の取り消しを申請できます。商標権者は、取り消しリスクに対応するため、商標使用の証拠を慎重に管理・保管してください。
「馳名商標」の使用制限
商品・商品包装・容器上または広告宣伝・展示会・その他の商業活動において「馳名商標」(日本における「著名商標」に相当)の表示を使用してはなりません。
他人による商標の適法な使用を妨げないこと
商標権者が登録出願する前に、他人が既に同一または類似の商標を同一または類似の商品に使用し、一定の影響力を有している場合、商標権者は、当該使用者が当初の使用範囲内で引き続き使用することを禁止する権利は有しませんが、適切な区別標識の付加を求めることができます。
使用許諾に関する監督義務
登録商標の使用許諾にあたっては、商標権者は登録商標を付した商品の品質を監督し、商品に被許諾者の名称および商品の原産地を表示しなければなりません。
商標が登録されても、それで全てが解決するわけではなく、有効に活用できなければ価値がありません。商標権者は、法律規定に従って積極的に商標を使用し、商標が商品の出所を識別する役割を十分に発揮できるようにしましょう。



