ギネス社は1954年11月にイギリスで設立された、世界記録認証などのサービスを専門とする有名な企業であり、書籍「ギネス世界記録」を毎年発行している。記録大全(アモイ)情報コンサルティング有限会社(以下、記録大全社)は、世界記録認証サービスを提供する会社であり、2018年10月、記録大全社はイギリスの世界記録認証有限会社から、中国で世界記録認証宣言機関を運営することを承認された。
ギネス社は、記録大全社がウェブサイトなどのルートでギネス社の画像と関連データを使って宣伝していることを発見した。また、その後に使用された関連ロゴはギネス社名、証明書のデザイン、公式認定員の制服やその他の装飾などにも極めて似ており、一般消費者、メディア、さらにギネス社の顧客やサービス業者など多くの主体に混同を生じさせると考えた。ギネス社は、これら行為が商標権侵害を構成するだけでなく、不正競争を構成するという理由で、裁判所に提訴した。
ギネス社の告発に対し、記録大全社はそれが不正競争行為を構成するものではないとし、裁判所に反訴を提起した。さらには、ギネス社による「世界で最も権威のある記録認証機関」「世界記録の認定における究極の権威」という長期的な宣伝は、虚偽宣伝の不正競争行為を構成している疑いがあると主張した。
福建省アモイ市中級裁判所は2019年に一審判決を下した。一審裁判所は、次のように判断した。記録大全社がギネス社の商標に近いロゴを使用した関連行為は、ギネス社の関連登録商標権の侵害を構成する。また、記録大全社がギネス社が先行使用する認証証明書、見積書、公式認定員の制服、「全グロバールにおける唯一の世界記録認証機関」などの内容を使用する行為は、混同行為や虚偽宣伝の不正競争行為を構成する。したがって、記録大全社はギネス社の経済的損失100万元を賠償するべきである。
一審判決後、双方の当事者はいずれも不服を表明し、それぞれ福建高級裁判所に控訴した。二審裁判所は、記録大全社の行為がギネス社の登録商標専用権の侵害だけでなく、混同行為や虚偽宣伝行為も構成しており、一審裁判所のこの問題に対する判決は不適切ではないと判断した。
また、二審裁判所は、「挑戦の楽しさが公式に認められること」はギネス社のビジョンを、「世界記録の認定における究極の権威」はギネス社の使命を表しており、ギネス社は世界記録認定の公式機関や究極の権威を主張してはいないところ、一審裁判所による判決 (すなわち、上記の表現が「国家レベル」、「最上級」、「最高」などの用語を使用してはならないという広告法第九条の規定に違反しており、ギネス社がこれら用語の使用を停止すべきである旨の判決)は事実と法的根拠に欠けていると判断し、二審裁判所はこれを是正した。
ソース:http://www.iprchn.com/Index_NewsContent.aspx?NewsId=133722

