1.組み合わせ商標とは組み合わせ商標とは「文字、図形、アルファベット、数字、三次元標識、色彩の組み合わせ」という6つの要素のうち、いずれか2つ以上の要素を組み合わせた商標を指します。文字、図形、アルファベット、数字のいずれか2つ以上で構成された組み合わせ商標は数多くあります。
2.類否判断の原則・方法商標審査審理基準の規定によれば、商標の同一性または類似性は、商標の「形、称呼、意味」および全体的な表現について、関連公衆の一般的な注意力、認識力を基準とし、分離観察、全体比較、要部比較といった方法を採用して判断されます。
組み合わせ商標である場合、審査官はまず商標を文字や図形などの構成要素に分割して比較し、商標における主従の位置〈識別力のある部分(要部)とない部分〉、構成要素の配置や組み合わせ、商標の全体的な表現などにより、構成要素の類否を総合的に判断します。
以下は、出願段階では商標が類似するとして拒絶され、審判段階では類似しないと判断された実例です。
<例1>

出願商標:
(出願番号:36437727)

引用商標:
(出願番号:15790855)
商標の図形部分はある程度類似していますが、両商標の要部ではありません。一方、文字部分は中心的な識別力を有する部分であるため、両商標は類似しません。
<例2>

出願商標:
(出願番号:30714137)

引用商標:
(出願番号:19202920)
両商標の要部である文字部分の称呼および意味は全く異なります。出願商標の図形デザインは抽象的であり、引用商標の図形デザインは写実的ですが、一定の違いがあります。両商標は、その要部および全体的な視覚効果から容易に区別できるため、類似しません。
<例3>

出願商標:
(出願番号:42915504)

引用商標:
(出願番号:21577633)
漫画の顔のデザインにはある程度の類似性がありますが、それは商標の要部ではありません。両商標の文字部分は要部であり、称呼や意味に明らかな違いがあるため、両商標は類似するものではありません。
以下は、出願段階で商標が類似するとして拒絶され、審判段階でも類似すると判断された実例です。
<例4>

出願商標:
(出願番号:34022984)
引用商標:CAT
(出願番号:4511287)
出願商標における「CEAT 」は要部であり、「E」は図形化であるため容易に「cat」と読み取れるが、引用商標「CAT」と同一であり、両商標の要部はアルファベットの構成と称呼の点で類似しているため、類似商標であると判断されます。
<例5>

出願商標:
(出願番号:G1333299)

引用商標:
(出願番号:G1030061)
「HORTI」は、出願商標の要部であり、引用商標の「HORTIS」の構成と基本的に一致しており、称呼及び意味において両者を区別することは困難です。出願商標は図形デザイン部分を有しているが、図形部分は背景装飾としての役割を果たしており、識別力が弱いです。したがって、両商標が類似商標であると判断されます。
<例6>

出願商標:
(出願番号:49746043)

引用商標:
(出願番号:35617457)
「THE GOOD」は出願商標の要部であり、引用商標の「good」も要部であり、両者の称呼及び意味に明らかな違いはありません。引用商標に文字「满一百分」が含まれているが、一般的な消費者の認識習慣に基づいて、一般に、識別や称呼には、よりキャッチーな英語の部分が使用されるのが一般的です。したがって、両商標が類似商標であると判断されます。
3.識別力を高める方法商標の類否判断、とりわけ組み合わせ商標の類否判断には主観的な認識の違いが存在していますが、その識別力を高めるために下記の点を考慮するとよいでしょう。
①抽象的、装飾的な図形は識別力が弱く、商標の要部になりにくい傾向があります。図形は具体的かつ詳細であればあるほど、要部になりやすくなります。
② 文字は称呼や意味を持ちやすいため、図形よりも商標の要部となる可能性が高い要素です。したがって、文字の意味や称呼の違いが大きければ大きいほど、類似商標と判断される可能性は低くなります。
③ 商標の類似部分が要部である場合、類似商標と判断される可能性が高くなります。
④ 商標の類似部分が識別力を有しない部分のみである場合、要部において全体の構成、称呼、外観等に違いがある限り、非類似商標と判断される可能性が高くなります。



