2017年4月1日から改正後の審査基準が施行されました。2017年4月1日(当日を含む)に受理された新出願や、まだ決着されていない審査段階にある出願は、改正後の審査基準が適用されます。

2017年4月1日に施行された改正後の審査基準では、ビジネスモデル関連発明の審査原則が改正されました。

改正前の審査基準では、ビジネスモデル関連発明の請求項について、実体審査では、当該請求項の技術的特徴の有無を問わず、それが知的活動の法則及び方法であると認定され、特許法25条に規定される不特許事由に該当すると判断されます。

しかしながら、インターネット技術の発展に伴い、金融、保険、証券、貸借、オークション、投資、広告、経営管理などの分野において、新たなビジネスモデルが次々と現れています。これらの新たなビジネスモデルは、資源配分や移動効率を向上させ、社会的コストの節約を図ります。このようなビジネスモデル関連発明について、発明者や出願人の多大な創造的労働を含め、積極的に激励し、適切な保護をするべきです。改正前の審査基準では、このような発明はビジネス法則と方法を含むことから、特許登録の範囲から除外されていましたが、そのままでは現在の社会環境に適応できなくなります。

イノベーション主体のビジネスモデルなどの新たな成果に対する特許保護ニーズを満たすために、今回改正された審査基準では、「ビジネスモデル関連発明の請求項について、ビジネス法則と方法の内容を含む以外に、技術的特徴も含む場合、特許法25条に基づいて特許権取得の可能性を排除してはならない」と明確に規定されました。つまり、ビジネスモデル関連発明の請求項においても、技術的特徴を有する場合には、当該請求項は知的活動の法則及び方法に該当しません。今後、ビジネスモデル関連発明の請求項が特許の保護対象であるかどうかの判断は、技術的特徴の有無に左右されることになります。

<例> 保険業務の端末設備およびネットワークに接続されるシステムセンターサーバーにより、保険業務のオンライン販売を実行する保険業務オンライン販売方法であって、保険業務の端末設備の入力キーボードにより、保険の種類と具体的な保険内容を設定することと、身分証明書のリーダーを用いて保険契約者の身分情報を読み取り、相応の処理を行って記憶することと、保険業務の端末設備から保険の種類、具体的な保険内容、付保人の身分情報をネットワークを介してシステムセンターサーバーまで送信することと、保険証券を印刷することと、を含むことを特徴とする保険業務オンライン販売方法。

上記請求項の保険業務オンライン販売方法には、少なくとも身分情報の読み取り、処理、記憶、身分情報の送信などの技術的手段が含まれるため、改正後の審査基準によれば、当該請求項は特許法第25条の知的活動の法則及び方法としては排除されません。よって実体審査では、審査官はこの請求項を同条の理由だけで拒絶するのではなく、新規性、進歩性、サポート要件などの実質的内容を直接審査することになります。

今後、出願人は特許出願書類を準備する際に、ビジネスモデルに関する発明の場合には、その技術的特徴を探して、これら技術的特徴を請求項に明確に記載するとともに、これら技術的特徴の発明全体に対する技術的効果を明細書に詳しく記載するとよいでしょう。