1.意匠出願書類の提出要件に関する改正

製品の概要として適切ではない名称、あまりにも抽象的な名称は意匠の名称として認められません。「電灯」「LED灯」「照明器具」のような名称も認められないことが明確化されました。

立体製品の意匠は、設計の要点が6つの面に関わっている場合、6つの正投影図を提出しなければなりません。設計要点が一面またはいくつかの面にだけ関わっているときは、少なくとも関わった面の正投影図と立体図を提出し、他の面は正投影図もしくは立体図を提出します。使用の際に見づらいまたは見られない面は省略することができます。

部品の意匠については「意匠の簡単な説明」欄に部品の意匠分類を確定しやすいように用途を記載し、さらに当該部品が通常使用される製品を明記しなければなりません。必要に応じて使用される製品の用途を明記します。

2.GUI意匠出願に関する注意事項

グラフィカルユーザインターフェース(GUI)を含む意匠は製品のデザインとして保護されます。GUIを含む意匠の名称は、GUIの主要な用途およびそれが応用される製品を示すものでなければならず、一般的には「GUI」との文言を含めます。そして動的GUIの製品名称には「動的」との文言を含まなければなりません。例えば、「温度制御GUIを搭載した冷蔵庫」「携帯電話の天気予報動的GUI」「ビデオ・オン・デマンドGUIを搭載した画面表示パネル」などと明記します。

なお、「意匠の簡単な説明」欄に記載されたGUIの用途は意匠の製品名称に反映されたものとしなければなりません。

設計要点がGUIだけの場合には、少なくとも当該GUI を含む画面表示パネルの正投影図を提出します。当該 GUIを含む画面表示パネルの正投影図のみを提出したときは、例えば「当該画面表示パネルは、携帯電話、コンピュータに用いられる」というように、当該画面表示パネルが応用される最終製品を網羅的に「意匠の簡単な説明」欄に記載しなければなりません。「当該画面表示パネルは、携帯電話、コンピュータなどに用いられる」のような記載はできません。

3.遅延審査制度の導入

2019年の審査基準改正において、遅延審査制度が導入されました。遅延期間は遅延審査請求(意匠の場合、出願と同時に行う)をして効力が生じた日から1 年、2年または3年です。

中国意匠制度には「秘密意匠制度」がありません。今般導入された遅延審査制度を利用することで、審査を遅延できるため、一定の程度で秘密意匠の役割を果たすことになります。

4.特許法に係る意匠出願の改正

2021年6月1日に施行される第4次改正特許法では、意匠の保護が強化されます。まず、部分意匠制度が導入されており、製品の部分に係る意匠も保護対象となります。また、意匠権の存続期間が10年から15年 (出願日から起算)に延長されました。

なお、今回の改正法では、意匠出願の国内優先権制度が追加されています。中国で最初に出願した日から 6カ月以内に同一主題について再度意匠出願する場合、優先権を享有できることが明確化されました。